ちきりんの「自分のアタマで考えよう」で分かった洗脳の意味

日本を代表する社会派ブロガーちきりんさんは僕のあこがれの人です。

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最近、ちきりんさんの代表作である「自分のアタマで考えよう」を読み始めました。


ちきりんさんの本はこれで5冊目です。


どれもとっても勉強になる素晴らしい本です。


今回の本では冒頭から心を鷲掴みにされました。

 

「自分のアタマで考える」といはどういうことなのか、
ワーク形式で教えてくれます。


以下、ネタバレになりますので、
本を読もうと思っている人はここまでにしてください。(ただし序章についてだけです)


そのワークではあるデータが示されていて、
そのデータから分かること、考えうることを出来るだけ書き出すように指示されます。


面白そうなので僕も実際にやってみました。


僕はMRという製薬会社の営業職を20年やっていてデータから何が言えるのかを考えて伝えてきたので、ちょっとは出来るつもりでいました。

実際、僕が書いたものは、データから純粋に読み解けるものだったと自負しています。


しかし、ちきりんさんが例示した一般的にありがちな回答は違っていました。


そのデータからは読み解けないような情報まで含んでいて一見、内容的には充実していて素晴らしいのです。


でも、なぜ、データから読み解けないものまで書くことが出来たのでしょうか。


その人は、予めニュースなどを聞いて知っていたことを書きだしていたのです。


それは、自分の考えではなく、知識だ、とちきりんさんは言います。


自分で考えたように思っているけれども、誰かが考え出したことを、自分の考えのように刷り込まれていたのだ、ということをこの事例で気がつくことができました。


そして、自分が書いた解答をもう一度読み返してみたところ、結論の部分は以前、ニュースで聞いたことがある情報が発想のもとになっていたことに気が付きました。


事前の情報がなく、本当に自分のアタマで考えた場合、どういう回答になるかも示されていました。

それは僕の回答とは異なっていました。

結構、自分では考えていたつもりだったのですが、考えるとはこういうことなのか、と目から鱗を外していただいたような気分でした。

 

そして、「洗脳」とはこういうことなのか、とはっきり理解しました。


洗脳は教育とイコールだというのが僕の印象でしたが、与えられた情報を自分の考えだと錯覚させられていることが洗脳なんだなあと改めて感じました。

 

でも、思ったのですが、本当に情報も何もない状態で自分のアタマで考え出すって難しくないですか?


僕は学生時代に数学の問題を長時間考えて自分のアタマで解く、ということが本当に苦手でした。


どうしていたかというと分からなかったらすぐに解答を見て、解き方を覚えて、次に似たような問題を解いて解くことが出来るか確認をする、という作業を続けていました。

 

社会に出てからもそれに近いです。

 


脱サラしてから触れた情報で、複数の人が言っていることは

「サラリーマンは情報から隔離されていて
経営者など雇用する側の都合の良いように洗脳されている」

というものです。


そんな洗脳が本当にされているのかは分かりませんが、
確かに以下の話はよく記憶に残っているので、
何度も聞かされているのかもしれません。

 

・会社を辞めたら家族が路頭に迷う
・起業なんて無理。危険
・転職は出来てもキャリアが中断した再就職は無理
・石の上にも三年

などです。


僕は運よく、脱サラして独立して生きている人に出会えましたので、
上のような情報が本当なのか疑うということができました。


洗脳を解くには知ることです。

本当に会社を辞めたら食っていけないのか。
会社を辞めたら他に仕事はないのか。
サラリーマンを辞めた人はどうしているのか。
脱サラして自由を経験した人はそのことをどう思っているのか。

これらの情報を長い年月を掛けて調べてきました。


最終的に脱サラすることが出来たのは、
脱サラしても大丈夫だ、という情報を
大量に自分のアタマの中にインプットして、
自分で自分を洗脳していたからかもしれません。


行動しないと人生は変わりませんが、そもそも、
持っている情報が変わらないと行動も変わらないですよね。


そんなことを、ちきりんさんの「自分のアタマで考えよう」
の序章を読んで考えました。

 

もうすでに、その本の次の章に入っています。
情報の取扱いについてです。


これも非常に面白いです。
これについては書く予定はないので、
ご興味のある方は本を探して読んでみてください。